○ ロマンでは食っていけぬとしかめっ面現実主義者のさめた一言
ゆうさんごちゃ混ぜHP「狂歌教育人生論」 2004年 3月17日 第8号
(^_^)今週の狂短歌(^_^)
8 ロマンでは食っていけぬとしかめっ面現実主義者のさめた一言
(^O^)ゆとりある人のための5分エッセー(^O^)
以前見た深夜のテレビ番組に面白いのがあった。男女二人が登場して彼らのエピソードを面白おかしく披露する内容だ。
その日は同棲している30歳近くの男女が登場した。
男は画家志望。二間のせまい部屋で毎日ひたすら絵を描いている。女はバイトして生活を支えている。ある夜二人は遅い晩飯を食べていた。
男が一口食べて「うまい!」と言う。
女が「そう? おいしいやろ」と返す。
その後彼女はあることを彼(タカと呼んでいた)に聞いた。
彼女は職場で自分のカレシのことを聞かれ、彼は画家志望だと打ち明けたようだ。
そのとき同僚から絵なんか描いてどうするのって聞かれた。
彼女は返答できなかった。
そこで彼女はタカに聞いた。
「タカは絵を描いて描いて……その先には何があるの?」
(私はまずこの問いになぜかとても感動した(^_^)
男は少し考えてからぽつりぽつりと語り始めた。
「田舎へ行って……子ども育てて、絵を描いて……」
(私はこの答えもいいなあと思った)
すると彼女はさらに「絵、売るのん?」と聞く。
男は「そりゃあ売るさ。だって売らなきゃ生活できないじゃないか」と答える。
「じゃあ聞くけど、タカの絵の前にあまり金持ってなさそうな人が現れてさ。その人がこの絵はすごい、私はこの絵を見るために生まれてきたような気がする。ぜひこの絵がほしい。でも、今お金は三千円しか持っていないんです――そう言われたらどうする。その絵、売る?」
(私はこれまた最高の聞き方だと感嘆した(^o^)
すると男は即座に「売る! 売るよ。いいじゃん、そんなのいいよ」と答えた。……
私は素晴らしい若者二人だなと思った。夢を追い求めて二人で協力している。おそらくお互い信じて愛し合っていると思う。絵を描いて描いて描きまくるその先が、名誉でも名声でもお金持ちでもなく、田舎で夫婦二人で暮らし、子どもを育てる小さな生活。そして、たった一人の理解者のために描く絵。ロマンだなあ夢だなあ(^o^)と思った。
もちろんそれでは生活できないだろう。やがて生まれてくる子どもだって育てられないかもしれない。夢や願い、そして二人の愛はいつまで続くのだろうか。いずれ現実に押しつぶされるに決まっている――と世間の現実主義者たちは冷ややかに言うだろう(^.^)。
しかし、あの二人ならそんな不安や、冷たい現実の声は乗りこえられるのではないか。
それに乗りこえられなくても、絵が(現世では)売れなくても、あの二人ならぎっしり詰まった人生を歩むことができるだろう。私はそれこそ肝心要(かんじんかなめ)の大切なことだと思った。
○ ロマンでは食っていけぬとしかめっ面現実主義者のさめた一言
○ 夢と希望求めて生きる一日がぎっしり詰まればそれで満足
(……これってたぶん私自身について語っているのでもあるなあ(^_^;)
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
後記:先週号で「病気が喜び」について書き、「私も通風経験者」とやったら、まるで予知であったかのように(?)通風発作が再発しました。しかも、左足甲ではなく、新たに右足かかとの激痛。鎮痛剤でようやく痛みがおさまりました。鎮痛剤の発明者に感謝です。野菜中心生活でも食べ過ぎと運動不足が良くないようです。(祐)
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