○ 人生に つながりあると思うなら 反省こそが不幸を防ぐ
ゆうさんごちゃまぜHP「狂歌教育人生論」 2006年 12月 20日(水)第73号
(^_^)今週の狂短歌(^_^)
○ 人生に つながりあると思うなら 反省こそが不幸を防ぐ (^.^)
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ときどき「人生のつながり」について考えることがある(^_^)。
人は現在にしか生きることができず、過去に戻ってやり直すことはできない。また、未来についても何が起こるか予測できないから、とにかく今現在を生きるしかない――そう思うと人生とはぶつ切りの集まりであり、前後のつながりなど全くないように思える。
しかし、成功した人が過去を振り返って「あれがあったからいまの自分がある」と語ることがある。過去の失敗や辛い体験が自分の現在につながっているというわけだ。
あるいは「未来のために私はいま種をまいている」と語る人もいる。現在の勉強や人間関係の構築は、未来の自分が花開くためにやっているというのである。
成功した人が過去を振り返って意味があったと述べることは簡単そうだ。しかし、未来を見通して現在を意味づけするのは容易なことではない。
なぜなら、それを聞いて「でもあなたは明日にでも死んでいるかもしれませんね。そうするとその種まきは無駄なことになりませんか」と茶々を入れたくなるからだ(^.^)。
もっとも、そう言う人はたぶん人生とはぶつ切りだと考えており、刹那(せつな)の生き方しか送れない人だろう。
もう一つ例をあげると小説に「伏線(ふくせん)」というものがある。
私が高校で文芸部を指導していたとき、生徒に小説を書かせると、最後の方になって突然主人公を助ける味方が現れたり、なぜか良いことが起こって主人公が苦難を乗り越え「めでたしめでたし」で終わる作品になることがある。
ご都合主義の典型のような小説だから、私は「作品の前半部で、主人公を助ける人物をあらかじめ登場させたり、最後の事件を予感させる出来事を伏線として入れておこう」とアドバイスする。
私はずっとこうした「伏線」とは小説上のお約束みたいなもので、実人生とは関係ないと思っていた。
ところが、ある時期から「本当の人生でも伏線があるのではないか」と感じるようになった(^.^)。
つまり、いろいろな出来事はぶつ切りとしてあるのではなく、つながっているのではと思うようになったのである。
特に個人的な不幸に関しては、人生はつながっていると考えることでかなり避けられるのではないか。たとえば、自分にとってある悪い事件が起こる。それをしっかり意味づけして、なぜそのようなことが起こったのか、何が問題だったのか反省し、それを自分だけの教訓とすることで、次の不幸を防止できるような気がするのだ。
この実例を先日のニュースで見出した。それは悲惨な交通事故で起こっていた。
ある男性が運転する乗用車が二列で歩く保育所の子どもたちに突っ込んだ。その結果園児4人が死亡、十数名がケガを負う重大事故となった。事故の原因は運転手の脇見運転だった。彼は助手席のカセットテープを入れ替えようとして脇見をしたのである。
その後の調べでこの運転手に関して新たな事実がわかった。
彼は今回の事故を起こす数ヶ月前、やはり走行中にカセットテープを触る脇見運転によって軽自動車と衝突する事故を起こしていたという。そのときはお互い車が破損しただけで人身事故とはならなかった。
だが、たった数ヶ月後に彼は全く同じ流れで、今度はもっとひどい人身事故を引き起こしてしまったのである。
つまり、彼は数ヶ月前の事故を反省し、自分だけの教訓として生かし切れなかったことになる。もし彼が人生はつながっていること、それを前兆としてしっかり意識してとらえることができたなら、結果は変わっていたかもしれない。
人生はつながっている。人生には伏線がある。それを理解して自分だけにやってくる偶然の出来事や痛い目を見た体験について、しっかり反省して何かの前兆ではないかなどと振り返り、自分だけの教訓とできれば、次の不幸を防止できるかもしれない。
もちろん全員にやってくる大きな不幸は避けられない。だが、自分だけにやってくる小さな不幸は避けられると思うし、最悪でも不幸中の幸いとして終わる可能性があると思う。
○ 人生に つながりあると思うなら 反省こそが不幸を防ぐ (^.^)
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
後記:私もかつて高校教員だったので、教育基本法の改定には関心がありましたし、「愛国心」の明記には反対でした。美しい郷土を愛する気持ちを持つことに異論はありません。しかし、それはどぶ川をなくし、きれいな川を作ることで自然に生み出されるものでしょう。それに隣の国と険悪な状態になったとき「美しい国を守るために隣の国と戦争をするぞ」と思うことが愛国心だと勘違いしていることも問題ですね。「隣の国とは絶対に戦争はやめよう」と言える人こそ愛国心ある人ではありませんか。教育基本法改定案は成立しましたが、私はこのやり方でいまの子供たちを変えることはできないだろうと思います(^.^)。(御影祐)
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